蠟　梅

樹齢は分かりませんが、毎年、この季節に素晴らしい色彩と香りを届くれます。店先にある槙の木とは全く逆で、成長が非常に早い。店先の槙は、毎年、青青しい葉をつけて、年輪を重ねつつ何十年経って?も、幹周りは殆ど変わっていません。

嘗ては都内某所に、年末の大晦日、新酒をお届けの上がっていた所の蠟梅は何とも芳しいものでした。都内の大自然の中にある、其々のお家にお酒をお届けしていましたが、その内の、あるお家では年末に素晴らしい蝋梅が楽しめ、芳しい香りに忙中閑ありの心境で、新米新酒をお届けしながら、至福のひと時を頂いておりました。

　蠟梅の季節は丁度新米新酒初しぼり、同あらばしりと軌を一にしています。何か不思議なものを感じます。

　弊社は代々の決め事で、冬に仕込んで来た酒蔵なので、12月末ごろより新酒が出始めます。間も無く、生酛あらばしりが蔵出しになります。生酛は高精白米以上に細やかな技術と神経を使う仕事です。生酛ができてやっと半人前と言われてきました。生酛は言葉で説明するだけでも大変ですが、造りは遥か想像を超えた難しさと楽しさを持っています。弊社の生酛はInternational Wine Challenge で推奨商品に選ばれ、ワイン鑑定家、ロバート・パーカーはその著書で「ブルゴーニュの白」とまで、書かせせしめた純米大吟醸酒です。店頭にいらっしゃるフラン人の方は粗100%、お買い求めになる商品でもあります。新酒生酛の無加圧のあらばしり、非常に瑞々しく、膨らみがあって、後味が爽やかな味わいです。是非、年一回の　生酛純米大吟醸酒　郷乃譽 新米新酒あらばしり 無濾過・生々をお楽しみください。弊社の通常の生酛純米大吟醸酒 郷乃誉は一回火入れの生貯蔵酒ですが、新米新酒あらばしりは完全な生々で、蔵出しになります。より繊細で複雑な味わい、香りをご堪能ください。この機会をお見過ごしなく、お願い致します。