Swiss Re Annual Forum 2019
上記Annual Forum で、光栄にも講演をさせて頂きました。
今回、ご縁を賜りましたみなさまに、厚く御礼申し上げます。
Swiss Re と言えば、再保険会社で世界的企業です。
現在の取引各国は180カ国に上ると言われています。
保険関係の専門家のみなさまを対象にESG、特に、コーポレート・
ガバナンス、コンプライアンス、CSR、SDGsがその中核です。一見、
酒蔵と関係性があまりない様ですが、極めて長い関係にあります。
嘗て、スタンフォードのMBAでも講演させて頂きましたが、
ある意味、当時と根幹は変わらずです。スタンフォードのMBA
から依頼された時も、正に、酒造りの根幹を成すものでした。
昭和20年以降、経済だけでなく、あらゆる面に於いて、欧米への
キャッチ・アップとして、海外へ視点を向けて参りましたが、
その結果、あらゆる産業界、業態に於いて様々な問題が山積して
参りました。本当に、今日までの判断が正しかったのかと言う
原点に帰って、足元を見直さなければならない様に思います。成功した
とされる企業も、本当の成功なのか、成功の本質的価値はどこにあるか。
1960年以降、得に、1986年以降はコーポレート・ガバナンス、
コンプライアンスと言う言葉が顕著になって来ました。
中でも、ステーク・ホルダーとの関係性については厳しい指摘が
出ておりました。喫緊の課題として、AI、IoTよりも優先順位が
高いとの観点から、論議される様になって参りました。
しかしながら、ESG、C.G.等々に付いては、日本酒業界に
於ける低温殺菌ではありませんが、既に、江戸時代の商家では
常に行われていたようです。マーケティングもそうですが、
商家には古くからある考え方、手法であると言えます。この体幹が
あってこその商家、商売人だった様に思えます。
やはり、今日の企業的課題は寧ろ、経営の古典を紐解くことで、
解決してしまう様に考えます。
ボタンをどうして、何時掛け違えたのか、分からないまでになっています。
根幹的命題に直面している中、世界的規模でのドラスティックな変更、
回帰が必須と考えます。
この度の貴重な機会を賜りました関係各位のみなさまに、
厚く御礼申し上げます。
懇親会では沢山のお酒をお使い頂きました。重ねて、
厚く御礼申し上げます。