木へのこだわり
「酒・米・土・水・木」良い木は蔵を守り酒を守る
当蔵は、鬱蒼とした欅の木々に囲まれ、古くから「杜の蔵」として親しまれています。
酒蔵を取り囲むように育っている欅の木は、蔵を夏の暑い日差しから守り、蔵はその土蔵によって日本酒を守ってくれます。そしてこのたくさんの木は多くのすばらしい水を集めてくれます。
緑のすばらしさ、木の大切さを何代にも渡って伝え、育ててゆきたいと思っております。
こだわり その壱
樹齢800年以上の欅
昔から、夏の暑い水の枯れた時にでも水が山を登ると言われるように木の保水性はすばらしいものがあり、大きな木のあるところには良い水が集まります。
代々「御酒(神酒)の湧く水」と伝えられ、発酵力の強い水として大切にされて来た所以です。
こだわり その弐
木を育む取り組み
毎年恒例の杜の手入れです。あまりにも木々が高い為、毎年少しずつ手入れをして、森林資源の確保と、貴重な仕込み水である伏流水を保つ為、少しでも地域が高温にならない様に、動物の生態系を守る為にも極めて重要な仕事です。自然資源は10年、20年の短いサイクルでは維持できません。
日本はあまりにも自然に恵まれ過ぎている為、空気も、水も、どの様に大切にすべきかと言う議論がなされないまま、目先の指標で動くことが多くなっている様に思えてなりません。
我々は次の世代にバトンを渡す走者です。バトンを渡すにも次の走者が育ってなければなりません。
環境は正に、その国の見識そのもの。杜の番人としての務めを果たして参りたいと思っています。