お知らせ

森は涼しい!

今日は気温がかなり上がりました。街中の気温は39℃、処が、

森の中は太陽の木漏れ日が届く位、気温は30℃にも届かない。陽の光に照らされた森林はヒトンチッドに溢れている。林間を抜ける風が心地いい。午後2時を過ぎると敷地のかなりの部分が木影になる。

 元々、冬の風が強い地域、近隣の田圃は時折、強い風でかなり寒いので、先人達は木々を植え、防風林として、冬の卸風から守った。田圃の場所と酒蔵のある山里では気温が2~3℃異なる。

 今年の様に暑い夏は林間が心地よい。自然の懐は人を涼しい風で包んでくれる。朝はフクロウやウグイスで目覚め、こころ豊かにしてくれる。

 酒造りにおいても、何か大切なものを忘れている様な気がしてならない。

 嘗ての酒用の米の栽培もそうだが、今風に言うのであれば、莫大なエネルギー・コストを掛けて、遠隔地から酒用の米を運んでくる事など無かった。飯米は菱垣廻船や樽廻船の発達の中で、流通量が飛躍的拡大を遂げたのだが、酒用の米の文献が見当たらない。見落としているのかも知れないが、有ったとしても極めて少ないと考えざるを得ないのである。

 科学技術が発達してなかった当時、長い間の経験と知見によって科学技術を上回る情報量と経験的知見によって、それ以上の判断ができていたとものと思われる。

 今、日本にどれだけの雑木林が残っているのだろうか。雑木林は数百年の長い歴史の中で、様々な摂理によって育組まれる。酒造りの前に、我々は考えておくべきものがある様に思えてならない。

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